Newton Tech Japan updated. 2017.6.22


ハイブリッドアンプのパイオニア Carot Oneの解体レポートです。個人の愛好家のかたのCarot Oneの中身の構造についてのレポートです。

真空管のデータベース ほとんどすべての真空管の仕様書 個人で集めて整理されたのでと思いますが, Marconiの真空管もあり, どうやって作ったのか, 敬意を表します。


HiFi Wikiというオーディオ製品とオーディオの会社の百科事典サイトでオリジナルのサイトはドイツのようです。

Hi Fi Classic  1950年から1999年までのオーディオ製品が検索できます。写真. 仕様 但しドイツのサイトで海外版のモデルです。サンスイの製品も写真付きでかなりでています。




アメリカのオーディオ, 無線関係の過去の雑誌. 1950年代の物までカバーしています。


1. 真空管販売会社

アメリカの真空管専門商社のサイト Vacuume tube.net.  しっかりした真空管の説明文があります。Florida.

カナダの真空管専門商社のサイト, Tube Store.com ブログをみるとギターアンプ用がショップオーナさんの趣味のようです。

アメリカの真空管と真空管アンプの専門商社のサイト, Tube Depot. ギター用がショップオーナさんの趣味のようです。真空管毎に特徴を書いていたり, 他の同等管との比較もできるようになっています。 よくできたサイトです。 Tennessee, Menphis

Tube Depotの facebook.


2. オーディオDIY, 自作アンプ派の方のサイト, 主に真空管アンプ

Linear Audio ベルギー在住のオランダ人がオーナのサイトで数々のオーディオ回路の試みの論文が掲載されています。論文提供者の多数います。

PASS DIY オーディオ DIY 世界のカリスマ ネルソンパス氏のサイトです。氏のアンプ製作の記録, 論文がまとめられています。


DIY Audio.  アメリカの オーディオ DIYのサイト  ネルソンパス氏も積極的に投稿しています。


魅力ある真空管とアンプ・ラジオ 安曇野在住の鈴木氏の個人サイトですが, 多数の自作アンプとその回路コンセプト説明, 自作結果の検証が多数あり力作です。アンプ系 110件, スピーカ系9件で同じく写真, 回路説明, 製作記録, 評価が個別に掲載されています。


進化するパワーアンプ Sinichi Kamijo氏の個人サイトです。アンプに関する多くの情報があります。58件の自作アンプとその写真, 回路説明, 製作記録, 評価, 関連技術情報がまとめられています。 


情熱の真空管 / PassionateTubeAmplifier  真空管オーディオマニアの方のサイトでデータもしっかりしてデータも豊富です。


Amp修理工房 メーカが修理を扱わなくなったり, 外国製で修理の持って行き場のないもののみを扱っていいられる個人の方のサイトです。修理の記録をこまめにとってあります。いろいろな機器内部がみれて興味のある情報です。


Audiokarma サンスイ専用コーナ  オーディオ好きの人たちが集まってのサイトでここにサンスイ製品だけを扱ったフォーラムがあり, 毎日誰かが問題提起や意見,自分のサンスイ製品の体験を述べています。



ネルソンパス氏のインタビュー記事です。 2010年のMulti Media Manufacturer という雑誌で Linear Audio のサイトオーナのヤンデッデン氏が聞いています。 ネルソンパス氏は 1951年生まれ, カリフォルニア大学デービス校で物理学の学位を取ったのち ESSでスピーカの設計でキャリアをスタートし, その後いくつかのオーディオの会社を設立しています。DIY Audio の世界に現在でも貢献しています。


LPのカッターヘッドの電子回路からカーオーディオまで, 1KW/ch から10W/chの入門用アンプまで, 平面開放型バッフルスピーカから巨大なパイプスピーカまで, ネルソンパス氏はすべてを自分で設計しそして成功しています。 さぁ, ネルソン氏に会ってみましょう。自分自身でオーディオの方向を選んできた氏が DIY Audio同好の皆さんにご自分の体験を惜しげもなく語ってくれます。


ヤンデッデン(JD):ミスター・パス、ほとんどの読者はあなたの名が関連した パス研究所のオーディオ製品をよく知っています。何人かは、パス研究所の前に、あなたが創業した Threshold 社の Stasis アンプシリーズも知っています。しかしあなたが自分の会社を創業する前にすでに趣味の自作以外にもアンプの設計を行っていたということを知っている人は少ないと思います。

この当時のことについてお話しいただけますか?


1970年代, 80年代の仕事について

ネルソン・パス(NP):他の企業が関心を示す以前にThreshold社は約8年間成功していました。登記上では私の所有権は、Threshold社、パス研究所General Amplifier社(First Watt)でした。 私はその他に覚えいるだけで13のブランドに技術を提供してきました。それらのうちいくつかはブランド名は一般には知られてはいません。

では年代順に話していきます。私はまずESSで仕事をしました。 そこではピーターワードックがアンプの設計をしていました。 私がサイドビジネスとして行っていた車載用アンプの設計をもうやめようとしてピーターに顧客を引き継いでくれないかと持ちかけました。そのためピーターの会社Linear Power はうまくいきましたが, 彼が飛行機事故で亡くなり行き詰まったため, その後数年は私はパートタイムでその穴を埋めるべくアンプの設計から, 経理システム, モーションフィードバックを用いたサブウーハーまでやりました。

その後私は Adcomのロブアイン, アレックチェニンに紹介されそこでは GFA555アンプとその関連製品の設計をしました。これらの製品は商業的に成功し,このことより私の仕事のためにはより多くのお金を準備する必要を学びました。

これらのアンプはバイポーラトランジスタを簡単な4段回路に用いています。入力段の電圧増幅部は定電流源でバイアスされ, それがダーリントン接続のエミッターフォロワーの出力段を駆動します。電圧増幅部で過負荷になるとLEDを点灯させるクリップ検出器をもっていました。また非常に効果的なフィードバックバイアス回路を持っており,アンプ自身の熱安定性を改善しています。

JD:   Adcomのアンプは成功しましたね?  彼らは今でも高い評価を受けていまし中古品市場でも高い価格で取引されています。あなたのフィードバックバイアス回路の秘密をもう少し詳しく説明していただけますか?

NP:  量産のためにはバイアス電流は簡単に調整でき,その値が永遠に固定されていることが必要です。Fig1 では GFA555, Fig2では私が特許をとった回路を示しています。

Fig1のGFA555の Q7とQ8のベースはR1により相互接続されています。PN接合のバイアス電圧1.3V(0.65V X 2)以上になるとQ7, Q8のコレクターエミッター間は導通状態になります。このことにより, ドライバートランジスタ Q3, Q4のベースに印加される電圧をフィードバックループで制御して Q5と Q6のバイアスとしています。このループはQ3とQ4の温度ドリフトの影響をなくし出力段のバイアス電流の安定性をもたらせています。これでもまだQ5とQ6の温度ドリフトの問題は残りますが, 同じ温度内に Q7とQ8がマウントされていれば, その PN接合の温度特性が打ち消してくれます。

Adcomの GFA555.今でも購入可能です。

ナカミチとのプロジェクトについて

その後 Adcom社はナカミチと関係ができます。1985年ころ特許のライセンスとアンプの設計で接触がありました。それは結果的にはナカミチバージョンの STASISアンプ(Thresholdの製品)になりましたが, 私たちがしたのは回路図の提供だけで, それをナカミチが自分たちのアンプに応用しました。ナカミチとはカーオーディオもやりました。 最終的には D200, D100, A100, A50という製品ラインアップになりわたくしは初めての量産品でスイッチング電源を経験しました。

ナカミチのロゴとSTASISのロゴが見える。eBayでUSD1000程度ででている

JD:   1980年代オーディオ製品でのスイッチング電源は比較的新しくまた評価もそれほどよくはなかったですね。SONY TA-N86と88は憶えています。 故障した時修理を頼むのが大変でした。あなたのその時の体験はいかがでしたか?  スイッチング電源のメーカの技術は成熟していましたが, それをパワーアンプに使おうとしましたか?


スイッチング電源について

NP:  スイッチング電源は私の専門領域ではありませんでした。私は使ってももいいと考えましたが, そのためには時間と私の

とりくみエネルギーが必要したが, その当時それははありませんでした。使うとすれば低出力アンプで, 小容量コンデンサで ACラインと結べばよくノイズの問題もそれほど多くはないと考えました。しかしその時は私の関心は他のことでした。


カッターヘッドプロジェクトについて

1991年にPASS研究所を創設してすぐ後私は Mobile Fidelityでオルトフォンのカッターヘッドに代わるものを開発する仕事をしました。 これは非常にチャレンジングなプロジェクトで, もともとは初期のオペアンプが大量に使われている複雑な回路でした。ゴールはよりよいサウンドシステムを単純な回路に置き換えて実現することです。 機能としはバランス入力, 逆RIAAカーブ回路(フルスピート, ハーフスピード時), 付加補正, フィードバック, フィードバック補正, バランス出力です。出力はカッターヘッドを駆動するバランス型A級アンプに行き, カッターヘッドよりのフィードバック信号がコントロール回路に行くようになっています。

カッターヘッドの駆動コイルはヘリウムで冷却され, 非常に小さい電流で温度はモニターされていました。コイルの両端のDC電圧を検出し, それで温度を検出していたのです。保護機能は応答が速い必要があり, AC駆動信号きっかけで誤動作することを避けるためにフィルターは非常にシャープに設計されていました。

これらの動作がすべて相互機能することを実現するために, 私はまずすべての電気特性とカッターヘッドの動きを出来るだけ細かく測定しシステムとしての動作モデルを作りシュミレータにかけました。(初期の Microcap です) そして出来るだけ多くの機能を一つにまとめシステムの簡素化を図りました。最終的にすべてのゲイン, 補正, フィードバックを以前と同じ目的を果たす性能/機能を持つ一つの回路にまとめました。パワーアンプは A75のいとこのような設計で, 後の Adcom MOSFETの元になる設計でした。プロジェクトは成功しいいお金にもなりましたし,私のLP生産技術と回路シミレーションへの経験が広がりました。

ただこの2-3年の間このことに多くの時間を取られてしまいました。


MOSFET の使用について

JD: あなたのおっしゃった A75は Audio Amateur誌に発表した A40の後継機ですよね。 私の記憶が正しければまだほとんどトランジスターで構成されていましたね。 どの時期からほとんどもしくはすべて MOSFET の設計にしたのですか? またその理由は?

NP: 私が最初にアンプを作り始めたのは1960年代後半でその時はトランジスタで,例外として JFET(ジャンクションFT)を入力部に用いたことがありました。その後時々MOSFETを使うことはありましたが, THreshold社の製品はトランジスタでした。 1980年に AudioXpress DIY プロジェクト HK Citation12のパワーMOSFET バーョンでMOSFETの第一歩を踏み出しました。 Threshold社はその後もトランジスタアンプを作り続けました。私が1991年に PASS研究所を作るためにThreshold社を辞めた後私は A級FET設計にのみ集中することに決めました。


MOSFETにした理由は2つあります。まず FETはシンプルなA級回路をつくるには簡単だったということです。2つめの理由はFETの音の方が, トランジスタより良かったのです。今でもそうです。 現在ではちゃんとしたパワーMOSFETも入手可能で, 私は今でも研究を続けておりこれからもそうするでしょう。

MOSFETについてもう少し触れると, 1992年にAdcom社はすでに旧式になったGFA555の後継機の話を持ってきました。これがGFA5800,5500等です。回路は今でもよく知られています。3段MOSFET, 定電流源によりバイアスされたペアの差動アンプ入力部と, これが Pチャンネル VAS(voltage amplifier stage:電圧増幅段)を駆動して電流源とし, その後 MOSFETへと続きます。

 

カーオーディオについて

私はまた簡素な設計の GFP750というプリアンプを設計しました。Aleph P プリアンプと似ているのですが, パッシブ動作とアクティブ動作の切り替えスイッチをつけました。私は Adcom カーオーディオ製品として GFI4702, 4600 等のアンプも設計しました。これらの回路は MOSFETで設計し, ホームオーディオ用としてはそうでもなかったのですが, 当時カーオーディオ用に MOSFETを用いるのはとてもめずらしいことでした。 いまでもそれらのアンプは高い評価を得ています。

JD: カーオーディオ用とホームオーディオ用のアンプでは 12Vの電源供給という以外になにか設計上の違いはありますか?

NP: まず使用者の製品に対する期待感がまるで異なります。私が Adcomカーオーディオシリーズを設計した時, 私はハイエンドオーディオの感性を実現しました。しかしそれはリビングルームではいい音でしたが, 車内で聴くひとを満足させるものではありませんでした。そのため製品は十分な成功を収めることはできませんでした。カーオーディオのお客様はダイナミックで明瞭な音を求めており, 伝統的な2チャンネルのハイエンドの音はカーオーディオの分野では成功することは難しいといえます。

低歪率と音質について


JD: ここで低歪率と音質についてきいてみたいと思います。あなたは低歪率化にはあまり関心がないようですね。あなたの First Watt社時代のアンプはほとんどの使用状態である低出力時には歪率が非常に小さく最大出力時にはとてもきくなります。特に低出力アンプではこの傾向が強いようです。しかしあなたの設計したアンプは好評でした。これは歪率そのものが変化することからきているのでしょうか, それとも歪のスペクトラムのせいでしょうか?


NP: この特性は単に FETをA級動作させたものです。A級動作ではフィードバックが小さいかもしくはゼロで回路をつくり, 低次高波長成分が多くなるようにしています。この方法は私の好みの音となり, 購買層の方々との好みと一致していました。音の評価は耳と神経のネットワークの中にあり, まだほとんど解明されていません。しかし超低歪率というのはほとんど音の良し悪しの評価には関係していません。


スピーカの設計について


JD: ネルソンさんはスピーカの設計もやっていましたね。このことについてお話しいただけますか?


NP: オスカーヘイル(エアーモーション型スピーカの発明者)が ESS にくる2週間前に私は ESS でスピーカの組み立てを始めました。 その後2-3年はエンクロージャー, ネットワークの理論や私の電気技術の向上, 量産を始めるのに必要なことを学びました。

 その後地元のサンステレオのサービス部門の責任者を1年やりました。そこではマッキントッシュ, Phase Liner, ソニー, パイオニア, JVCの内部を見ることができ, 一方夜は自分の設計を行い Threshold社が創業する 1975年まで続けました。

 しかしスピーカには取り組みを続け,木工用工作機をいつもみじかに置いていました。また, 私はいつも市販されいるスピーカを持っており市場から離れないようにしていました。私のリスニングルームはいつも未完成の合板ボックスでいっぱいでした。

私は現在の妻ジルと ESS で出会いました。彼女は当時ヘイルのエァーモーション型スピーカの振動板の検査をしていました。私が彼女と最初に出会った時私は クラウという 15㎡, 23cm深のバスホーンを持っていました。それ以降彼女はほぼ同じサイズでステレオのクラインホーンと 30cm高の エルパイプ-Osに取り組みました。 

 もちろん終わりは必ず来るもので, それは Pass 研究所がラッシュモアというスピーカを始めた時で, 数年後私は SR1s, SR2s (SR=Son of Rushmoew:ラッシュモアの息子)という布を貼ったスピーカで彼女を驚かせました。私は多くの時間を Lowther, Fearstrex, Fostexのフルレンジのスピーカを平面バッフルで鳴らすことに費やしました。それらは独自の音を出しました。 また私の First Wattの 10-20W 出力のアンプにもよくあいました。

DIY オーディオとの関わりについて


JD: あなたは オーディオ DIYへの初期の時代よりの投稿者でした。いまでもあなたの初期の The Audio Amateur誌へのカスコード接続の投稿をよく覚えています。それはどういう動作をしてどういう利点がありますか?   あなたは技術的な説明を少ない言葉で簡潔に説明するコツを持っていて明らかにそれを楽しんでいるようですね。 あなたはまた www.diyaudio.com へ積極的に参加してアドバイスやアンプの回路図を提供しています。 それはどうしてですか?


NP: ESSで私の上司が Audio Amateur誌に投稿したものを社内報に載せたのがきっかけでした。まず上司は私に再チェックするように言いました。その後36年間私はオーディオ DIYの世界に積極的に参加しています。いつも人々は彼らの血となり肉となるきちんとした説明を求めています。その説明するスタイルは軽いエンターテインメントと少しの教育的な言葉です。学問的なアプローチも必要ですが, それはほとんどの聞き手が十分に題材を理解している時です。もし DIY ファンの人々と十分にコミニケーションを取ろうとする時は多くのアナログの言葉とすこしの身振り手振りとほんの少しの計算が有効です。

 私は個人的満足をそこでは得られ, 私の中に閉じ込められていたクールなアイデアが湧き出てくることもあるし, 突飛なアプローチを思いつくこともあります。 DIY の世界の人たちとのコミニケーションはいつも双方向で与えたものと同じだけ私も得るものがあります。

最後に


JD:ネルソンさん, 貴重な時間を使ってオープンに話していただきありがとうございました。DIY オーディオはあなたにとって特別の場所のようですが, DIY オーディオファンに最後に一言お願いします。

NP: まずアンプの設計は自分のためで, 他人のためではありません。なにかを試みる時おそれることはありません。誰かがあなたの設計をほしがった時はあなたの評価を十分気をつけて対応してください。自分の設計したものが自分の手を離れた後はコントロールできませんが, あなたの名前はいつまでもつきまといます。最後にこれからもより多くのアンプの設計のために準備を怠らないようにしましょう。


  • ESS 1974年より
  • Adcom社 1980年代
  • First Watt 1990年代
  • Pass 研究所 1990年代より
ESS 1974年より

ESSはネルソン氏が大学卒業後最初に仕事をした会社でスピーカの設計でした。この会社はいまでも現存しスピーカ, ヘッドフォンが中心のメーカです。

現在の ESSの製品です。日本では販売していないようです。

Adcom社 1980年代
First Watt 1990年代
Pass 研究所 1990年代より