Newton Tech Japan updated. 2017.6.22


1970年代以降真空管アンプは一部の高級オーディオ(骨董品的価値も含めて)に用いられてきました。このため需要も少なかったのですが,  2000年代以降, 電圧増幅段(プリアンプ)は真空管, スピーカドライブ段(パワーアンプ)で手頃な価格帯(5万円前後)で真空管らしい音が楽しめる機器がでてきて, すそ野が広がってきています。(いわゆるハイブリッドアンプです。)


オーディオ用の真空管は現在では, 中国, スロバキア, ロシアで生産されています。 Telefunken, RCA, Philips, Mullard, Toshiba, Hitachi等のブランドの真空管も市場に出回っていますが,いずれも50年ほど前に生産されたものです。 

1960年代より徐々に電気製品の信号処理, 信号増幅はほとんど半導体に置き換えられ, 大手の電気メーカは1960年代に真空管の製造はやめました。 しかしオーディオ用としては, 家庭用のアンプ, ギターアンプ, 録音スタジオのアンプにまだ真空管が使用されています。

 オーディオ用真空管の需要の約75%はギター用アンプです。Fender(米国ギターアンプメーカ), Marshall(英国ギターアンプメーカ)も継続して真空管ギターアンプを製造しています。 Rockがポピュラーになりだした1950年代はアンプ用のデバイスとしては真空管しかなく, その歪んだような音がエレキギターの標準になりました。またアンプメーカの方も真空管の非直線な特性部分をあえて用いたり, 負帰還量を小さくしたりまた全く帰還をかけなかったりした音作りをしてきました。 つまり, 歪みのないアンプではなく, どういう歪みを作るのかというのが音作りです。ギターの神様のようなプレーヤが継続して真空管アンプを使っているのも大きな要素です。 ギターの単音(ボーカルや他の楽器の音の再生を目的としてはいない)用アンプとして真空管はうってつけかもしれません。

現在も真空管の生産をしているのは左図の3社です。

量的には中国の曙光が60%を生産していると言われています。曙光は1950年代より真空管の生産をつづけていています。

JJ Electronics はJan Jurkoが 1993年に創立しましたが, 元は旧チェコスロバキアの総合電気メーカ テスラ社の真空管部門です。

Tung Solは生産はロシアですが, 会社はEHX(Electro Harmonix)New Yorkにあるアメリカの会社です。ギターアンプで有名でギターアンプ用真空管が主力です。