Newton Tech Japan updated. 2017.6.22
AU1167 ハイブリッドアンプモジュール

真空管にはそれぞれ歴史や由来があり, 音もそれぞれ特徴があります。

AU1167 は双3極管 6DJ8, E88CC, 6N11の真空管を"鳴らせる"ように対応しているハイブリッドアンプ基板です。


RCA Made in Holland

6DJ8 ボストンクラシックのRCA の 6DJ8には Made in Holland と記されていました。アメリカの会社なのにどうしてオランダ製という疑問もありますが, 当時 1960年代おそらく Philipsが生産していた E88CCを OEM(相手先ブランド生産)で購入したものではないかと推察します。アメリカのサイトで, audiokarma.org(オーディオを宿命とする, 業とするというような意)のフォーラムの中で, RCAの 6DJ8は偽物ではないかというのがありますが, この アメリカの会社がどうしてせ生産地オランダなのかというところからきているものとおもわれます。開発は 1958年 Amperex(Philipsのアメリカでのブランドの一つ)ですから, 基本設計は当時の Philipsのオランダ(アイントホーヘン)で開発され, 量産は Amperexや Philipsのオランダ内の工場で生産され, RCAが OEM 購入したと考えられます。



いろいろな真空管の販売サイトをみていると Amperex でも made in Holland(オランダ製)というのがありました。 当時 Amperex は Philips のアメリカでのブランドでしたから, これは理解できるのですが, ひょっとしたら当時真空管生産は設備の関係で一部の会社(この例では Philips) が OEM で請け負っていたのかもしれません。




Sylvaniaの 6DJ8

6DJ8は1950年代後半, Amperex(アメリカでの Philipsのブランドの一つ)で開発された双3極管です。 その後RCA, Sylvania等様々なブランドで生産されています。

6DJ8が一躍有名になったのは, 1960年代 Marantzの Model9という名器に使用されたのがきっかけでした。もともとは高増幅度ローノイズという特徴で当時で出したばかりのテレビのチューナ部に使用する目的で開発され, 測定器等にも用いられていました。Marantzの Model9以降 暖かい音を出すオーディオ用として, 今日でも多くのファンを持っています。

左の写真は Sylvania製 で Made in USA ですが, 50年くらい前に生産は終わっています。











Philipsの ECC88

ヨーロッパではPhilips, Mullard(Philipsの英国ブランド), Telefunkenが ECC88 という型番で発売してオーディオファンには現在でも非常に人気があります。 もちろん Philisp, Telefunken, Mullardでは50年近く前よりに製造はやめています。

左の写真は Philips製の ECC88です。もちろん50年くらい前にPhilipsブランドでの生産は終了しています。

バイオリンのもつ独特の音色をこの3極管の増幅時に出るほんの少しの2次高調波が倍音となって暖かいけれどもずっと前に出てくる音を再生してくれます。 サラサーテのチゴイネルワイゼンはぴったりの曲です。


左は日立ブランドの 12AU7です。ヨーロッバの型番は ECC82です。 6DJ8と同じ双3極管で, 現在でも真空管ヘッドフォンアンプにも広く使われています。 これも過去には Philips, Amperex, Mullard, RCA等で生産されていました。ゲインは 6DJ8に比べて 6dB程度低いのですが, 直線性はよく, そのため測定上の電気的特性は若干いいのですが, 6DJ8にある2次高調波による独特の倍音の効果は比較的少ないです。どちらかというと, 温かみに少し欠けた, けれども力づよさのある音で, カントリー系のアコースティックギターを鳴らした曲にはあいそうです。(12AU7を使うためには多少の改造が必要です. オリジナルの基板は E88CC, 6DJ8, 6N11がそのまま使用可能です)


LM3886 パワーIC    TI.

AU1167 のパワー部は LM3886 です。このICは±28V 印加で, 最大68W+68W(4Ω負荷時)の大出力が可能で, あの Jeff Rowland の 大ヒットした100万円を超える Model 10という高級機にも用いられている テキサスインスツルメント社(もともとはナショナルセミコンダクター開発)の定評のある製品です。フラットで歪みのない音質には定評があり, 前段の真空管を通ってきたノスタルジー満載の音をそのまま力強く再生するにはもってこいのパワーアンプです。


  • AU1167 回路図
  • AU1167 接続図
  • サンスイトランス
AU1167 回路図

この回路図は サンスイ RP22の2次側電圧 17.5V, 6.3Vで動作するようになっています。

AU1167 接続図
サンスイトランス